2020.12.20
表現力を高めましょう
今日は表現力の大切さについて、お話させていただきたいと思います。
自分の考えや自分らしさを他者に伝えるために言葉はとても大切です。
近年の若者の言葉に「微妙」という言葉があります。
本来の「微妙」という言葉の意味は、美しさや味わいがなんとも言えずすぐれている。
または、細かいところに複雑な意味や味が含まれていて、何とも言い表しようのないさま。
のことを言います。
しかし、多くの若者は「良いとも悪いとも言いにくい」「どちらでもない」
という場合に使っています。
この場合、自分の考えを明確化せずに済むので、手軽に使うことができるのですが、
頻繁に使っていると、表現力そのものを退化させてしまう恐れがあります。
どのように表現することで、相手に気持ちや意見が伝わるのかを考えなくなり、
表現力を育てる機会が失われるからです。
私たち人間が生きていくうえで、表現力はとても大切です。
お子様の場合も同じです。
自分の考え、思いを家族や周囲の人に正しく伝えることができれば、
コミュニケーションがスムーズになり、集団生活や社会生活が円滑になります。
作文や小論文でも、自分自身の創造性を読み手に分かりやすく伝えることができます。
「自分らしさ」「自分ならではの考え」を的確に、かつ効果的に伝えるための表現力を
幼少期の頃から育てておきましょう。
自分ならではの考えを伝えるために、欠かすことのできないのは「言葉のストック」です。
日本語とは繊細な表現ができる言語です。
例えば、「笑う」ことを表現する言葉には「うふふ」「あっはは」などがあり、
選んだ言葉により、笑っている状況の伝わり方が異なります。
従って、的確な表現をしようと思えば、様々な語彙を知っていることが欠かせません。
そこで、お子様に取り組んでいただきたいのは「辞書を引く」ということです。
気になった言葉はすぐに辞書で調べ、そのページに付箋を貼り、
言葉と意味をノートに書き写します。
これにより、言葉の意味を知り、辞書を引く習慣も身につくのです。
それだけではなく、類語・反対語・同義語などを見せていくことで、
その言葉の周辺語彙も獲得できます。
一つの言葉という「点」ではなく、「面」で語彙を獲得することができるようになるのです。
関連付けて覚えるので、一つずつ覚えるより効率よく覚えることができます。
まだ、辞書を引くことができない就学前のお子様には、
保護者様との会話の中で周辺語彙を増やす働きかけをしましょう。
日常の会話の中で「今日は暑いね」「暑い」の反対は何か知っている?
と質問しましょう。
語彙を増やすためにはフラッシュカードで、多くの言葉を入力することが大切です。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。