1. 「競育」より「共育」

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2020.07.08

「競育」より「共育」

「競育」より「共育」

今の日本の「教育」は、受験を中心とした学力に傾倒していて、

ライバルと競争してより高い点数を取って、良い学校に入る

「競育」になっていると思います。

でも本来、「教育」とは、共に成長する「共育」であるべきだと

七田式では考えています。

仲間と共に学び、共に成長し、地域や国の発展に貢献する。

そんなことを養っていくことが、本来の教育のあり方だと考えます。

 

幕末から明治維新のころ、日本にはたくさんの志士たちがいました。

その中で、西郷隆盛や大久保利通など、多くの志士を輩出したのが薩摩藩です。

その薩摩に‟郷中(ごちゅう)教育”という独特の教育法がありました。

2018年大河ドラマの「せごどん」でも描かれていたので、

ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

男子は毎日、区域ごとに組織されたメンバーの中で、

この「郷中」の集会所に集まり、

武芸や読書、そして精神の鍛錬をし、

強い団結心と不屈の精神力を養っていました。

何より特徴的なのが、

年長のものが年少のものを教える、というところです。

知識を身につけるには、インプットとアウトプットの両方がなければいけません。

その点で、この郷中教育はその両方を満たしています。

 

ある意味、教育は教わる側より、

教える側に多くの学びがあるものです。

人に教える為には、自分自身が十分理解していないと説明できませんし、

人に教えることで、知識はより実践的なものに磨かれていくのです。

イギリス発祥の「ボーイスカウト」もこの郷中教育をお手本にしたと

言われています。

 

近年、OECD(経済協力開発機構)が実施する国際学力テストで、

輝かしい成績を残しているフィンランドでも、

同様の少人数クラス編成で、子ども同士が教え合うという教育法を取っています。

 

『できる子ができない子に教える』

できる子にとっては、できない子に教えるということは、

結果として、非常に良い復習になります。

一方のできない子にとっては、

自分と変わらない視点や立場から教わる方が分かりやすく、

また、分からないまま授業が進むことがないので、

落ちこぼれません。

お互い助け合って格差を埋めることで

クラス全体、ひいては国全体の学力が底上げされるのです。

 

真の教育とは、

“教える側”と“教わる側”が

共に成長できるものであるべきではないでしょうか。

 

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