2021.07.04
思考力を育てる基礎概念
今日は思考の基礎となる10の基礎概念をお話いたします。
お子様にはぜひこの基礎概念を就学前にきちんと身につけて頂きたいと思います。
なぜならば、お子様の生活や学習面において能力がグングンと伸びるからです。
「概念」とは、ある物事を大まかにまとめた意味内容のことをいいますが、
七田式では、10の項目を、生活や学習の土台となる基本的な概念とし、
就学前に身につけることの大切さをお伝えしています。
概念の内容は、一般的に使用されている平易なものですが、
後天的に知識として学ばなければならないものばかりなので、
お子様は初めのうちは、少し理解しにくいと感じるかもしれません。
概念とは、以下の10項目を指します。
①色(赤・青・黄など)
➁形(〇・△・□など)
③大小(大きい・小さい・中くらい)
④数(1・2・3)
⑤量(多い・少ない・半分)
⑥空間認識(上下・左右・前後・内外・遠近)
⑦比較(~より大きい・~より小さいなど)
⑧順序(1番目・2番目など)
⑨時(昨日・今日・明日・〇時〇分)
⑩お金(〇円)
これらの内容は、就学してからも学校で学ぶものですが、七田式では、
幼児期からお子様たちに身につけさせておきたい大切な働きかけの一つとして、
考えています。
なぜ大切かというと、私たち人間の日常生活は、
基礎概念に基づく言葉があふれているからです。
「リンゴジュースをコップに半分入れてくれるかな」
「いちごを3つずつお皿に配って」などです。
しかし、これらの言葉をかけられたお子様が、基礎概念を理解できていなかったら、
どうなるでしょうか?
「半分ってどれくらい?」
「3つずつで何?」
と全く理解できず、頭の中が混乱してしまいます。
そして、保護者様の言うことを聞きたいという気持ちがあっても、
どういった意味か分からず、負の連鎖が始まります。
わからないからできない⇒できないから怒られる
⇒怒られるから言うことを聞く気もなくなる
といった悪循環になるのです。
基礎概念がきちんと身についていなければ、会話だけでなく、文章を読んでも、
それが何を意味しているのかわからないので、楽しくありません。
たとえ、文字読みができるお子様であっても、
そこに書かれた言葉の意味がわからなければ、どういった内容が書かれているのか、
正しくイメージできず、内容が一つも頭に入ってこない、ということになります。
また、意味が理解できても、自分の言葉として使うことができなければ、
自分の考えが相手に正確に伝わることはありません。
正確に伝えることができなければ、「不満」を保護者様に伝えるために泣いたり、
叫んだりといった行動で伝えるしかないのです。
親子でストレスをなくすために、まずは概念を生活の中に取り入れて頂くことで、
スムーズな親子関係を築くこと、また、論理的に自分の考えを相手に
わかりやすく伝えることができるようになるのです。
基礎概念は生活するうえで、必要不可欠な能力です。
幼児期にこの概念を身につけることで、将来的なコミュニケーション力アップに
つながることをご理解して頂けたらと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。