お子様の成長の手本となるのは言うまでもなく保護者様です。
それは今も昔も変わることなく、お子様は親を模倣しています。
その為にはまず、良い環境を作ることが何よりも大切となります。
昔から言われていることですが、お子様は、親の「言うこと」はなかなか聞いてくれなくても、親の真似はします。
口癖や話し方、行動など保護者様が意識してお子様に伝えたことではないことを、お子様が同じように言ったり、行動したりします。
保護者様が思う「言うことを聞かない」と言うときの「言うこと」とは大抵お子様を叱っている際に発せられる保護者様の願望です。
そのとき、お子様は保護者様に叱られている、悲しいという気持ちが強く、素直に保護者様の言葉を受け止められる心の状態ではありません。
また、保護者様の知らぬ一方で、お子様が保護者様の真似をするということは、日常生活の中で、保護者様が無意識のうちにやっていることや言っていることを行っているだけなのです。
七田式の取り組みにも言えることですが、リラックスしている時のほうが何事においても吸収率が良くなるのです。
お子様は、保護者様と過ごす時間が誰よりも長く、保護者様と一緒にいるときが一番リラックスしています。
なので、その時の状態で目にした保護者様の行動がお子様に大きく影響するのです。
だからこそ、保護者様は良い手本となる必要があるのです。
「学び」は「まねび」と言われるように、何かを習得する時は、「まね」をすることから始めます。
剣道や茶道など、道や芸を学ぶ基本姿勢とされている言葉に「修・破・離」(しゅ・は・り)というものがあります。
修 指導者の教えや手本を守り。そのとおりに基本を身につける段階
破 手本がきちんと習得できており、自分なりの考えや工夫を加えて、応用してみる段階
離 基本を守りつつも、手本を離れ、さらに上を目指し、自分の技を生みだしていく段階
私たちおとなはついつい、独創的な発想というと、最初から他にはない個性的な物を求めてしまいます。
しかし、何もないところから、自分らしさは生まれません。
基本があり初めてその上に個性になるのです。
お子様は幼児期に見聞きした物に倣って、自分の中に、思考や行動の規範を作りだすので、幼児期の環境は、人間形成により大きな影響を与えるということです。
お子様の多くは、保護さ様を見倣って行われていることになります。
例えば「挨拶は大きな声できちんとしなさい」と言葉でお子様に伝えても、保護者様自身が挨拶の習慣がなければお子様もまた、挨拶のできないお子様になってしまいます。
逆に保護者様が日常から明るい挨拶をご近所の人にしている姿を見せていれば、お子様も何も言われなくとも同じように挨拶のできるお子様に育つのです。
子育ては口うるさく言う必要はないのです。
保護者様の何気なく繰り返している行動や発言から、お子様は多くのことを学んでいるのです。
保護者様の姿から学んだものが、お子様の心の中に刷り込まれ、その後のお子様の行動規模となるのです。
私たち親は常に恥ずかしくない行動を心がけ毎日を過ごしていくことが大切だということです。