2020.11.02
子どもの好奇心と探求心を刺激しよう!
日々、生活をしていると、実はいろんな「どうして?」があります。
大人になると、なんとなくそうだと理解して、あるいはあまり気にもしない…
「なぜ?なに?」と改めて子どもに聞かれると答えに困ってしまう…
ということもありますよね。
子どもは好奇心が旺盛で、そして自分が知りたいと思ったことを
探究することが大好きです。
その好奇心を広げてあげるためにも、いろいろな情報に日頃から
アンテナをはっておきましょう。
秋から冬にかけては、夜空がとても綺麗に見えます。
「どうして?」
それは空気が澄んでいるから
「秋は空気が澄んでいるのはどうして?」
それは、空気が乾燥しているから。春から夏にかけては大気中の水蒸気量が
夏に比べて少ないから、ぼんやりではなく、くっきりと見えるから。
というように、どうして?なのか、掘り下げていくと
いろんな面白い発見があると思います。
では、救急車のサイレンは近づいてくるときは音が高いのに、
離れていくときは音が低くなるの?
ご存知の方も多いかもしれません。
これは「ドップラー効果」といい、音の発生物、または観測者が動いているとき、
音の波、波長が縮んだり伸びたりすることによって、音の高さが変化するように
感じるというもの。
音の高さは一定、つまり波の振動数も一定です。
近づくことによって、波の振動の到達が早くなり縮んだように、
遠ざかっていくときは、波の振動の到達が遅くなるので波長が伸びるということ。
たとえば、まさに海の波を想像していただけると良いと思いますが、
砂浜にうちつける波に向かっていけば、波はより早く、
波を背に離れていけば、波が後ろから追いかけてくるように遅くなります。
音は、振動数が早ければ高い音、ゆっくりであれば低い音です。
それによって、サイレンの音が変化するように聞こえるのです。
このドップラー効果ですが、実はこれを利用すると、
宇宙のことがわかるんです。
そして宇宙を調べていくと、いろいろな学問に結びついていきます。
天文学でもあり、物理学でもあり、数学でもあります。
一つのことに興味を抱くと、いろんなことに派生していき、
さらに興味の幅がどんどん広がっていきます。
子どもの小さな好奇心をかきたて、その輪を広げてあげましょう。
最後に、宇宙につながる面白い絵本をご紹介します。
物理学者の佐治晴夫先生の絵本です。
ご興味ある方は、ぜひお手に取ってみてください。
《佐治 晴夫氏プロフィール》
1935年、東京生まれ。理学博士。
東京大学物性研究所、NASA客員研究官、玉川大学教授、宮城大学教授などを経て、
現在は鈴鹿短期大学学長、大阪音楽大学大学院客員教授。
ウイーン大学・理論物理学研究所、ケンブリッジ大学などで、
宇宙の創生に関する研究に従事。量子論的無の「ゆらぎ」からの宇宙創生理論や、
初期銀河の形成理論で知られる。
また、科学と芸術との学術的新分野「数理芸術学」を提唱。
理系、文系の枠を超えた「リベラルアーツ教育」の実践にも力をそそぎ、
真昼の星の観測、パイプオルガンの演奏で始まるユニークな授業は、
学内外から訪れる多くの聴講者に人気を博している。
さらに、NASAボイジャー計画のゴールデンレコードに
バッハのプレリュードの搭載を提案したことでも広く知られる。
金子みすゞや星の王子さまの研究者(大ファン)でもある。
著書に「宇宙の不思議」(PHP研究所)「からだは星からできている」(春秋社)
「女性を宇宙は最初につくった」(春秋社)
「『わかる』ことは『かわる』こと」(養老孟司共著:河出書房新社)
「おそらにはてはあるの」(玉川大学出版部)などがある。
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